日本人講師のワンポイント【覚えていますか?現在完了形①】

日本人講師のワンポイント【覚えていますか?現在完了形①】

2021年06月10日 10時00分

日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!

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本日の質問

English Business Conversation B1 Lesson7
I heard you’ve got some urgent business.というフレーズがありますが、ここで現在完了のhave gotを使うのはなぜですか?
you got some urgent business.「急ぎの要件が発生した」という過去形や、you have some urgent business.「急ぎの要件がある」という現在形では間違いなのでしょうか?

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解説

現在完了形は、その感覚がぴったくりくる日本語訳がない場合が多いので、理解が難しいことがありますね。
学校では、現在完了形は「完了」「継続」「経験」の3つ、あるいは「完了」「結果」「継続」「経験」の4つの用法があると習ったと思いますが、現在完了の基本的な考えは、いずれの用法の場合も「過去にある出来事が起こり、それが今の状態に続いている」ということが大きなポイントです。

今回の例はこの4つの中で、「完了」に近い形の「結果」を表す用法にあたります。
You’ve got some urgent business.「急ぎの要件がある」は、You got という「急ぎの要件が発生した」過去があり、今もその状況が続いている状態なので、現在完了を使うのが一番適切です。
特に今回はurgent「緊急の」要件が発生したその過去が最近であるようなニュアンスがあります。
「発生」→「現在の状態」につながる全体の状況を言い表すには、You’ve got some urgent business.とするのが、一番発言者の気持ちを的確に言い表していると言えます。

もちろん、You got ~You have~も間違いではなく、ほぼ同じような状況を描写できます。
ただ、You got ~にすると、「(過去の時点で)急ぎの要件が発生した」ということだけにフォーカスしており、もしかしたら今はもうその状況ではなくなっているかもしれません。
またYou have ~とすると、「急ぎの要件がある」という今の状況だけにフォーカスしているイメージで、こちらのほうがよりYou‘ve got ~に近いものの、最近You gotという事態が発生した、というニュアンスが含まれていません。
以前からずっと問題があったのかもしれず、要件が発生した最近の出来事に対する驚きや戸惑い、喜びなどを暗に含ませたいのであれば、You’ve got ~とするほうが気持ちが伝わりやすいでしょう。

過去形と現在完了、現在形と現在完了の違いは、頭で理解するだけではなかなか使い分けが難しいので、同じようなシチュエーションでそれぞれの文型の例文を作ってみて、そのニュアンスの違いを感覚で感じ取るようにしてみましょう。

本日の講師

Tomoko 先生

こんにちは!ともこです。カナダのバンクーバーに10年以上住んでいたことがある英語教師&医療通訳者で、旅行通訳やビジネス通訳などもおこなっています。実際の生活の中で話す「生きた英語」を身に着けていただけるよう、情熱を持ってお教えしています。
自らもまったくゼロの状態から英語を学んだ経験から、英語の習得がどれだけ大変か、しかし一方でどれほど楽しいかも、よくわかっています。英語学習のゴールにたどり着くお手伝いをぜひさせてください!
お会いできるのを楽しみにしています。