【やりなおし英会話】「通じる」英語の音を身につけるには?フォニックス学習のススメ
2017年09月22日 11時53分
「日本人は英語が苦手」とはよく言われます。しかし、海外の英語学校の授業に参加して他国からの留学生と比べてみると、文法のテストでは満点を取る人も多くいますし、ライティングでも語彙力がことさら低いということはありません。
リーディングも比較的良く理解できています。それなのに、なぜ、このような評価を受けるのでしょうか?
日本人は英語の「音」に課題アリ!
日本人が英語が苦手、という本当の意味は、基本的には「英会話を含むスピーキングが苦手」ということなのです。英語の4分野<リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング>の中で、この能力だけが特別に低い場合が多く、それがコミュニケーションに最も大きく影響しているからです。
実は、中上級〜上級の学習者でも、話していることがネイティブ、もしくは日本人以外の方に伝わりにくいことが多くみられます。たどたどしく喋っているわけでもないし、文法も正しい。それなのに、どうしてでしょうか。
その理由は、「英語の音」が日本語の音と比較して、格段に多いことが挙げられます。大人になって、それまで耳にしたことのない新しい音を「自然に」学ぶというのは、至難の技です。
例えば、「さ(s+a)」に聞こえる音を、詳しく見てみましょう。
“sir”・”sat”・”sarcasm”・”suck”
これらの単語に含まれる母音は、全て違う「ア」の音からなります。全て舌の位置を変えて発音できているか、確認してみましょう。ネイティブには、全て違う音に聞こえています。
子音も、しっかり自信を持って発音できていますか?
“judge”/dʒ/・ “jolly”/dʒ/(/tʃ/の有声音)
“music”/zɪk/・“magazine”/zìːn/(/s/の有声音)
“casual”/ˈkæʒ.u.əl/・“pleasure”/ˈpleʒ.ər/(/ʃi/の有声音)
しかし、新しい音に慣れるのは大変ですが、決して不可能ではありません!
【フォニックス】と呼ばれる、音の最小単位である「音素」と「その音素に対応するスペリング」を一致させながら学んでいく学習法で、「意識的に」きちんとしたトレーニングをすれば、格段に発音の上達が見込めます。
【フォニッックス】は、いわば「音のアイウエオ表」のようなものですので、これを知らないでいると、細かな区別がつかないまま適当な発音になってしまいます。本などで、それぞれの音の口腔断面図や、Youtube等で、ネイティブ講師が学習者用にアップロードしている動画を見ながら、一つずつ、音の舌の位置を目で確認し、実際に発音しながら学んでみることをおすすめします。
日本の成人の学習者は、沢山の語彙とスペリングの知識をすでに蓄えています。
その強みを最大限生かすことができる【フォニックス】。ぜひ、学んでみてください!