【話してみよう Japaneseライフ】 思いがけなく out of the blue
2020年09月16日 11時03分
英語ニュースサイト「ジャパン・フォワード」は「With Health Restored, Can Shinzo Abe Be Prime Minister a 3rd Time?(健康が回復すれば、安倍首相は3度目もある)」との見出しで、「晴天の霹靂」だった安倍晋三首相の辞任について解説している。
日本語の言い回しで、突然発生する事件や出来事を「晴天の霹靂」という。英語では「a bolt out of the blue」と表現する。この時のboltは雷の意味。
「out of the blue」は英語の慣用句で、「思いがけなく」「予期せぬ」「突然」という意味で使われる。この時の「the blue」は「青」ではなくて、「空」を意味する。丁寧に表現すると、「out of the blue sky」で、「澄み切った青空から、にわかに天候が荒れる」様子を示す。「unexpectedly(思いがけなく、予期せず)」や「suddenly(突然に)」といった副詞と置き換えられる。
記者会見で、北朝鮮による日本人拉致事件を解決できなかったことを「痛恨の極み」と語った。この時の「痛恨の極み」は、英訳すると、「gut-wrenching feeling(腸が激しく痛むような感覚)」となる。「gut」は「腸」で「wrench」は、工具の「レンチ」と同じで、「ぎゅっとねじる、ひねる」と言う意味。日本語の「断腸の思い」に近い。 英語で「ものすごく辛い気持ち」を表すには、「heart-breaking feeling」や「heart-rending feeling」も使うことができる。「break」は「壊れる」、「rend」は「引き裂く」で「胸が張り裂けそうなくらい辛い」と言う意味。比喩を使わず、ストレートに気持ちを表すときは「deep regret(深い後悔の念)」や形容詞の最上級を使って、「deepest regret(痛恨の極み)」と表現できる。
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