日本人講師のワンポイントレッスン【used to + 動詞の原形】

日本人講師のワンポイントレッスン【used to + 動詞の原形】

2021年03月18日 1時17分

日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!

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本日の質問

Business Conversation (Business) B1 Lesson18で、

This company used to be consistently profitable.という文で「この会社は、かつて継続的に利益をあげていました」と表現していますが、used to beのかわりにwasという過去形を使うと意味が変わるのでしょうか?

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解説

used to + 動詞の原形で表す「かつて~だった」という表現は、シンプルな過去形で「~だった」と表すのとは、意味は似ていてもニュアンスが違います。

まず、used toは過去のある一定の期間における状態・続いた状況・習慣・頻繁に起こっていたこと、について使います。
その意味では過去の状態をあらわすwas/wereの使い方ととてもよく似ており、どちらを使っても良い場合がありますが、used toは特に、この過去の期間があいまいな場合によく使われます。
いつの時点なのか、あるいは期間を言わない、あるいは言うとしてもfor many years「長年の間」、before「以前」、long time ago「ずっと昔」のような、不特定の時期や期間を表す語を使うのが一般的です。一方過去形は、last year「昨年」、when I was working there「私がそこで働いていた時」のような、「いつ」「どれくらいの期間」なのかを具体的に表す言葉やフレーズを一緒に使います。

そしてもう一つ、used toの大きな特徴は、「かつて/以前はそうだったけど、今はもう違う」という、現在の状況が以前と同じではないことを強く含ませる点です。このテキストの例では、「この会社は以前は継続的に利益をあげていたのだが…」という、今はもう利益があがっていないという現在の状況をused toを使うことで言い表すことができます。

This company was consistently profitable.と言った場合、過去の時点での状況として「この会社は継続的に利益をあげていました」と言うのにとどまるので、現在はどうであるのかには焦点を当てていません。
例えば、現在はこの会社が存在していない、現在の状況は知らない・関係ないという場合にも過去形で話すことができます。used toを使うと、「継続的に利益をあげていた」という状況が今は変わっている、ということがよりくっきりと浮かび上がるニュアンスになります。

本日の講師

Tomoko 先生

こんにちは!ともこです。カナダのバンクーバーに10年以上住んでいたことがある英語教師&医療通訳者で、旅行通訳やビジネス通訳などもおこなっています。実際の生活の中で話す「生きた英語」を身に着けていただけるよう、情熱を持ってお教えしています。
自らもまったくゼロの状態から英語を学んだ経験から、英語の習得がどれだけ大変か、しかし一方でどれほど楽しいかも、よくわかっています。英語学習のゴールにたどり着くお手伝いをぜひさせてください!
お会いできるのを楽しみにしています。