日本人講師のワンポイント【「直接会う」と言いたい時】

日本人講師のワンポイント【「直接会う」と言いたい時】

2021年08月12日 10時00分

日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!

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https://human.sankei.co.jp/ourtutors/japanese/

本日の質問

ビジネス英会話(English Business Conversation) Business B1 Lesson3
I’m so glad we finally met in person. 「やっとお目にかかることができて嬉しいです」という表現があります。
ここでは「直接対面する」という意味でin personを使っていますが、face to faceではいけないんでしょうか?
以前ネイティブスピーカーに、Let’s talk more about it face to face.と言ったら笑われたことがあり、その時もなぜ笑われたのかよくわかりませんでした。

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解説

in personface to faceも 、「直接会って」何かをする場合に使われる表現です。
in personは、電話、LINEなどのSNS、メール、手紙、ビデオチャットなどではなく直に会ってコミュニケーションをとったり、テレビなど画面越しではなく実際実物を目の前にする、ということを明確にする表現です。何かの手続きをする場合に電話やオンラインではなく直接出向いて相手と対面で手続きをおこなう、といった場合にも、in personが使われます。

face to faceも「対面する」という意味では同じなのですが、言葉通り「顔と顔を突き合わせる」というニュアンスが強くなり、ただその場にお互いがいるというだけではなく、「面と向かって」ということを強調する響きがあります。
実際にお互い顔と顔を向き合わせて座っている場面をThey sat face to face.「彼らはお互い向き合って座った」と描写したり、少し比喩的にWe need to talk face to face.「顔を突き合わせて話す必要がある」と、直接会ってきちんと話し合うべきだ、というシチュエーションに使うことが多く、話す内容や2人の置かれている状況がシリアスであることがうかがえる表現です。

今回の例は、今までは電話やメールなどのやりとりだけで直接会ったことがなかった人に、実際対面することができた、というシチュエーションです。
この場合にはやはりin personのほうが適切で、face to faceを使うと、真剣に顔を突き合わせているようなイメージになり、このフレンドリーでカジュアルな場面にそぐわずおかしな響きになってしまいます。

本日の講師

Tomoko先生

こんにちは!ともこです。カナダのバンクーバーに10年以上住んでいたことがある英語教師&医療通訳者で、旅行通訳やビジネス通訳などもおこなっています。実際の生活の中で話す「生きた英語」を身に着けていただけるよう、情熱を持ってお教えしています。
自らもまったくゼロの状態から英語を学んだ経験から、英語の習得がどれだけ大変か、しかし一方でどれほど楽しいかも、よくわかっています。英語学習のゴールにたどり着くお手伝いをぜひさせてください!
お会いできるのを楽しみにしています。