中国語のワンポイントレッスン【“把”構文の使い方】

中国語のワンポイントレッスン【“把”構文の使い方】

2022年12月15日 10時00分

中国語ワンポイントレッスンでは、産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の講師陣が、初心者にとっても難しくない範囲の中国語をレクチャーします。

オンライン中国語レッスンについてはこちらからご覧ください。
https://human.sankei.co.jp/textbook/chinese/

本日のテーマ

本日は “把”構文 の使い方を解説します。主語の後ろに「把」を置き、続いて目的語・動詞の順で文章を組み立てます。このスタイルは俗に「把構文」と呼ばれていますね。話し言葉、書き言葉を問わず非常によく使われて、HSK検定試験においても“把”構文の問題がよく出ています。

“把”構文の順番

中国語の “把” 構文を使う理由は、特定の目的語に対してどのように処置するのかを強調するためです。簡単に言うと日本語の「を」に相当します。“把”構文の順番は普通の文と違って、動詞が目的語の後ろになります。
「私は宿題を終わらせた。」という意味の文章で確認してみましょう。

“把”構文を使うパターン

  1. モノを移動させる
        tā bǎ shū fàng dào zhuō zi shàng
    例文:他 把 书 放 到 桌 子 上。
      (彼は本を机の上に置いた。)
        tā bǎ qiú chuán gěi xiǎo míng
       他 把 球 传 给 小 明。
      (彼は小明にボールをパスした。)
  2. モノの状態や状況を変化させる
    wǒ bǎ mén dǎ kāi le
    我 把 门 打 开 了。
    (私はドアを開けてしまった。)

注意点

  1. 対象の目的語は聞き手や話し手に特定される物を使う。
        wǒ bǎ hěn duō shū kàn wán le
    ×:我 把 很 多 书 看 完 了。
     (子供たちが家を汚してしまった。)
        wǒ bǎ jiā lǐ de shū dū / zhè běn shū / èr nián jí de shū kàn wán le
    〇:我 把 家 里 的 书 都/这 本 书/二 年 级 的 书 看 完 了。
    (家の中の本/この本/2年生の本全てを読み終えました。)
  2. 必ず変化、状態等を表す補語やアスペクト助詞が付く
       wǒ bǎ shuǐ hē 
    ×:我 把 水 喝。
     (私は水を飲みます。)
         wǒ bǎ shuǐ hē le / wán le / gān le
    〇:我 把 水 喝 了/完 了/干 了。
     (水を飲んだ/飲み終えた/干した。)

把”構文は一回で全て理解して、マスターするのが難しい文法です。何度も例文に触れ、自分でも口に出し、間違いを何度も経験して、やっと理解することができます。「把」が出てくるたびに理解を深めて、使いこなせるようになりましょう!

本日の中国語講師

Cao 先生

特に初級~中級者への指導を得意としています。
日本には7年間お住まいで、現在は広島県で貿易関係のお仕事をされています。ビジネス日本語能力テストレベル1をお持ちです。
タイ、中国、日本でオンラインを含めた指導経験があり、教師、公務員として働いていた経歴をお持ちです。 歴史、政治、文化などの勉強がお好きだそうで、受講生とのディスカッションでは幅広いテーマに対応してくれます。