日本人講師のワンポイント【「~だったかもしれない?」と可能性を聞きたい時】
2023年01月12日 10時00分
日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!
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本日の質問
ビジネス英会話English Business Conversation B1 Lesson27
留守中に自分あての電話を受けた同僚に、Sallyから電話があったと言われて、
Could it have been Sara?「それってサラじゃないかな?」
と聞く場面があります。Wasn’t it Sara?やCould it be Sara?ではいけないのでしょうか?
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解説
この場合に「それはSaraなのでは?」と聞くには、色々なパターンが考えられます。
Is/Was it Sara? → Saraなの/だったのですか? ストレートな質問
Isn’t/Wasn’t it Sara? → Saraなの/だったのではありませんか? 予測・想像の確認
Could it be Sara? → もしかしたらSaraでは? 可能性についての質問
時制、肯定形か否定形か、couldという低めの可能性を表す語を使うのか、によって、ニュアンスの差が出てきます。
今回のケースでは、「もしやSallyではなくSaraなのでは?」という可能性について聞いているので、この中ではベストはCould it be でしょう。
それでは、Could it have been Sara? との違いは何でしょうか。ここで使っているcouldはcanの過去形という考えではなく、canより低い可能性を表す意味として使っています。Could it be Sara?は、電話をくれそうな候補として今、頭に浮かんでいる名前がSaraで、「それはSara“である”可能性は?」と聞いているようなイメージです。
それに対し、Could it have been~?は、could have been~「~“だった”かもしれない」という過去における推量を表す仮定法過去完了の質問です。視点を過去の時点においている、という点において大きく違い、「その時君が話したのはSara“だった”という可能性は?」と、“過去の出来事”の想像・仮定について可能性を話しているイメージです。
日本語でも「Saraかも」と「Saraだったかも」、両方言うことがありますが、あまり違いは意識していませんね。英語でも意味に大きな違いはないものの、この場合は自然とCould it have been Sara?が口から出てくるのが、ネイティブスピーカーの話し方です。
本日の講師
Tomoko先生
こんにちは!ともこです。カナダのバンクーバーに10年以上住んでいたことがある英語教師&医療通訳者で、旅行通訳やビジネス通訳などもおこなっています。実際の生活の中で話す「生きた英語」を身に着けていただけるよう、情熱を持ってお教えしています。
自らもまったくゼロの状態から英語を学んだ経験から、英語の習得がどれだけ大変か、しかし一方でどれほど楽しいかも、よくわかっています。英語学習のゴールにたどり着くお手伝いをぜひさせてください!
お会いできるのを楽しみにしています。