疑問にお答え!現在完了形の使い方

疑問にお答え!現在完了形の使い方

2023年12月28日 8時00分

日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!

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本日の質問

Business English (Business) A2 Lesson90のダイアログで、空港で乗客が

My suitcase has been damaged.「私のスーツケースが損傷しています」

とクレームを言いますが、なぜ “is damaged “や”was damaged “ではなく、現在完了形の”has been damaged “なのですか?

解説

現在完了は、日本人が英会話を学ぶ時、もっとも感覚がつかみにくい表現方法の一つです。

have+過去分詞で表す現在完了で言い表すものには、以下の4つがあります。

①経験、②継続、③完了④結果

文法書によっては、③の完了と④の結果をまとめて一括りにしている場合もあります。

①「~したことがある」
例)I have been to Canada.「カナダに行ったことがある」

②過去から現在までの間に継続している状態
例)I have known him since I was a kid.「子どものころから彼を知っている」

③過去に始めた動作がついさきほど終了した場合
例)I have just finished lunch.「ちょうど昼食を終えたところです」


さて、今回は④結果に注目です。
今回のテキストの文はこれにあたります。

過去にgot damaged「破損した」という事態が発生し、その結果として現在is damaged「壊れている」という状態になっている、ということで、実はwas damaged でもis damagedでも同じ状況を伝えることはできます。

しかし、was damagedは過去の状況になるので、今はもう修理してあるかもしず、is damagedなら今現在の状態ですから、こちらのほうがより正確です。ただ、「壊れた」という出来事が起こったことにはフォーカスせず、今現在「壊れた状態である」ことをより強調しています。

それに対し、has been damagedと表現すると、過去(今回の場合おそらくフライト中)に「壊れた」という事態が起こり、その結果としての「壊れている」という状況である、ということを伝えたい意思がより強く感じられます。

実は現在完了は大きくまとめると①~④すべて、『過去に何かが起こり、その状態が続いて今はこういう結果である』ということを言い表している、と言えます。
現在完了を使うことによってどう過去の出来事と現在の状況・状態とのつながりを言い表されているのかにしっかり着目しましょう。
それが、過去形や現在形ではなく現在完了を使うのが最も適切だと、知識としてではなく感覚として身につけることにつながると言えます。

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この記事を担当した講師

Tomoko先生

海外在住歴が長く、現在は英語講師のほかに医療通訳も務めるTomoko先生。
海外添乗員・通訳案内士としての経験もあるので海外の人と楽しく会話するコツについても聞いてみましょう!
会話を重視したレッスン以外にも、TOEIC・英検対策を得意とする講師なので日本人が躓くことが多い英文法の疑問にも丁寧に答えてくれます。
小学生~高校生の文法指導経験もあるので、大人の方だけでなくお子様も安心してご受講いただけます。