アメリカ留学にかかる費用はどれくらい?メリットや注意点も解説!
2020年03月19日 1時12分
アメリカに留学するメリットには何がある?どんな注意点がある?もしアメリカに留学するなら費用はどのくらいかかる?…アメリカ留学を考えると、多くの疑問が浮かぶでしょう。今回はアメリカ留学についてお伝えしますので、留学を考えている方はぜひご一読ください。
アメリカの留学にかかる費用と内訳
留学にかかる費用は、1ヶ月35万円~で、1年間で約450万円(保険費を除く)が目安となります。ただ、学校によって学費が変わりますし、住居や生活の仕方によって支出は異なるため、あくまで目安として捉えておいてください。
支出項目 | 費用の目安 |
---|---|
渡航費(往復) | 約10~20万円 |
保険費 | 約20~30万円(1年間) |
パスポートの取得費用 | 約1~2万円 |
ビザの申請費用 | 約2~10万円 |
健康診断の費用 | 約2~3万円 |
学費 | 約5~30万円(1ヶ月) |
住居費 | 約9~20万円(1ヶ月) |
生活費(食費・交際費・交通費など) | 約5~10万円(1ヶ月) |
1. 渡航費(往復)
まずは飛行機のチケットの費用を確認しておきましょう。格安航空券を使った場合、東京~シアトルや、東京~ロサンゼルスの往復で約7~8万円です。距離的に遠くなるアトランタやシカゴでは12~13万円ほどとなり、繁忙期を避ければ、このくらいの金額でアメリカまでのチケットを入手できます。ただし、これは一番安い条件のチケットとなりますので、渡航費としては約10~20万円ほどの予算を考えておけば良いでしょう。
2. 保険費
留学するに当たって保険には加入しておくべきです。というのも、海外の医療費は驚くほど高いです。仮に入院することになると、1日で約35万円近い費用がかかってしまいます。海外で病院にかかったことのない方には驚きの価格でしょう。それに病院によっては保険に入っていない場合には受診させてもらえないこともあり得ます。数ヶ月~数年アメリカ留学をするのなら病院に行く可能性もありますし、万が一のことを考えると保険に入っておくことをおすすめします。費用としては、プランによって補償の充実度によって金額は変わってきますが、1年間で約20~30万円を目安として考えておくと良いでしょう。
3. パスポートの取得費用
パスポートは20歳になるまでは有効期限が5年までのパスポートしか取得できません。20歳以上になると、有効期限が5年のものと10年のものを選ぶことができます。20歳以上であれば、基本的には有効期限が10年のパスポートを取得すると良いでしょう。アメリカ留学の後に海外には行かないというのであれば5年でも良いですが、10年有効のパスポートのほうが割安ですし、有効期限が切れた後に取得申請が必要になることを考えると10年のパスポートをおすすめします。
有効期限 | パスポートの色 | 年齢 | 費用 | |
---|---|---|---|---|
5年 | 黒色 | 12歳未満 | 6,000円 | |
12歳以上 | 11,000円 | |||
10年 | 赤色 | 20歳以上 | 16,000円 |
ビザにはいくつかの種類がありますが、留学の際に覚えておくべきなのは2種類です。
■F-1ビザ:これは一般的な学生ビザで、認定大学や私立高校などに留学するのに必要となります。
■M-1ビザ:これは職業訓練学校に留学する方のためのビザです。非学術的な教育、あるいは職業的な教育を受ける際に必要です。
F-1ビザやM-1ビザを申請する場合には、ビザの申請費用の他に、SEVIS費用もかかりますので、ご注意ください。
なお、基本的には留学の際にはビザを取得することになりますが、例外もあります。滞在期間が90日未満で、1週間の授業が18時間未満ならVWP(ビザ免除プログラム)の対象となります。ただし、ビザの取得は不要となりますが、ESTA(電子渡航認証システム)の申請は必要です。
種類 | 費用 | 日本円(1ドル110円として計算) |
---|---|---|
ビザ申請料金 | 160ドル | 17,600円 |
SEVIS費用 | 350ドル | 38,500円 |
ESTA申請料金 | 14ドル | 1,540円 |
入学許可証発行手数料 | 100~500ドル | 11,000~55,000円 |
5. 健康診断の費用
アメリカ留学の前には健康診断をする必要があります。検査項目は留学先の指示に従ってください。健康診断にかかる費用としては1万円前後となります。ただし、英語で書かれた健康診断書が必要となり、英文の診断書の作成には費用がかかります。そのため、健康診断の費用としては2~3万円を目安にしてください。
6. 学費
学費に関しては留学先の学校によって大きな違いがあり、1ヶ月でかかる費用の目安としては約5~30万円となります。なお、アメリカの大学の学費は日本に比べると高額で、州立大学でも1年間で約150万円、私立大学になると1年間で約350万円となります。語学学校の場合には大学よりも安いところも少なくありませんが、いずれにしても学校によって差がありますので留学の際にはいくつかの学校を比較して決めるようにしましょう。
7. 住居費
住居費は1ヶ月で3~10万円を目安にすると良いでしょう。日本と同じように、都心部に近くなるほど家賃が高くなる傾向にあります。寮やアパートに住むのも良いのですが、留学中に一度は体験しておきたいのがホームステイ。実際のアメリカでの暮らしを体験でき、生活面で文化を体感できるメリットがあります。費用としては光熱費や食費も含めて1ヶ月で約9~20万円となります。
8. 生活費(食費・交際費・交通費など)
生活費には食費や交際費、交通費などが挙げられます。もちろん過ごし方によって大きく金額は変わってくるかと思いますが、1ヶ月に5~10万円ほどを目安にしておきましょう。
食費に関して言えば、日本と同じように外食ばかりの生活ならお金がかかりやすいため、節約したいのであれば、自炊を取り入れる方法も1つの手です。また、ホームステイであればホームステイ先の家庭で料理を出してくれるので、友達と外食する等なければ基本的にはお金はかかりません。
交際費に関しても考えておく必要があります。留学で友達が増えると遊びに誘われることが多くなるかもしれません。そうなると、留学したばかりの頃にお金を使いすぎて、終盤にお金が足りなくなってしまう可能性もあります。ご自身が使えるお金を把握し、後のことまで考えて使うようにしていきましょう。
交通費は、どこに住むかによって変わります。部屋を借りるにしても、ホームステイするにしても大学からの距離も加味して選んでください。
産経オンライン英会話Plusからのワンポイントアドバイス!
アメリカ留学の費用を見て、高いと感じた方もいるかもしれません。そう感じた方に特にお伝えしておきたいのが、奨学金があること。文部科学省が行っているトビタテ!留学JAPANや、一般財団法人柳井正財団、平和中島財団、大真奨学金などがあります。これは日本の団体の奨学金ですが、この他にもアメリカで留学生向けに設けられている奨学金制度もあります。一定の成績を取り、面接を受けたりエッセイや推薦状を提出したりする手間こそかかりますが、留学には多くのお金がかかりますから、条件に合致するようであれば、こうした奨学金には応募しておくべきです。
アメリカ留学の特徴やメリット4選
メリット1:アメリカ英語を本場で学べる
最初にメリットとして挙げるべきは、アメリカ英語を本場で学べることでしょう。世界共通語になっている英語ですが、英語圏の国の中でも方言のようなものがあり、イギリス英語やオーストラリア英語などと、アメリカ英語では聞こえ方が異なります。例えばcan’tは、アメリカ英語で「キャント」、イギリス英語では「カーント」に近い発音になります。1つの単語に対して複数の発音があり、それを一度にすべて覚えるのは、様々な方言も含めて習得したいと考えている方でも厳しい道のりとなります。そこで、まずはアメリカに留学をして本場のアメリカ英語を勉強してみてください。アメリカ英語に慣れてきたところで、イギリス英語など他の国の発音の仕方を学んでいくと良いでしょう。
メリット2:あらゆる文化や価値観と接しやすい環境で学べる
人種のサラダボウル と呼ぶほどに国際色が豊かな国、アメリカ。イギリスから流れてきた移民によって建国された国ということもあるからか、元々は外国人を無制限に移民として受け入れていました。 そのため、国民が様々な国から集まり、多種多様なバックボーンを持つ人々が集まるアメリカに留学することによって、まだ知らない文化や価値観に触れることができます。外国人とコミュニケーションを取るのには言語を扱う能力だけでなく、文化や価値観を知っておくことも重要なポイントに挙げられますが、アメリカ留学はそうした素養を培いやすい環境と言えるでしょう。また、多様な文化・価値観に触れることのメリットは外国人とコミュニケーションが取りやすくなるだけではありません。今まで思い浮かぶこともなかった考えを知ることができ、自分自身の考え方が広がることもあります。
メリット3:進学先の学校の選択肢が多い
アメリカには進学先の学校が数多くあります。カーネギー高等教育機関分類によると、ユニバーシティだけでなくカレッジも含めると、アメリカには2018年の時点で4,324もの大学があります。 2018年の時点で日本の大学・短期大学・高等専門学校の数を合計すると、1,170です。日本と比べて単純計算で約4倍もの学校がアメリカにはあります。日本よりもアメリカのほうが国土面積は広く人口も多いですが、それにしても約4倍というのは多い数字です。学校の数が多いため、留学する際に学校、学部・専攻の選択肢が広がるメリットがあります。ちなみに、総人口に関してお伝えすると、2017年の段階でアメリカの総人口は、日本の総人口の約2.5倍となっています。
メリット4:学力やビジネスの面で世界的に進んでいるアメリカで学ぶことができる
まずは学力に関してですが、世界的にみてもアメリカは学力の高い学校の多い特徴があります。イギリスの高等教育専門誌であるTimes Higher Education(タイムズ・ハイヤー・エデュケーション)」の世界大学ランキング2020年によると、世界大学ランキングの上位10位のうち7つはアメリカの大学が占めています。ちなみに東京大学は36位、京都大学は65位となっています。
順位 | 大学名 | 国名 | ||
---|---|---|---|---|
1 | オックスフォード大学(University of Oxford) | イギリス | ||
2 | カリフォルニア工科大学(California Institute of Technology) | アメリカ | ||
3 | ケンブリッジ大学(University of Cambridge) | イギリス | ||
4 | スタンフォード大学(Stanford University) | アメリカ | ||
5 | マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology) | アメリカ | ||
6 | プリンストン大学(Princeton University) | アメリカ | ||
7 | ハーバード大学(Harvard University) | アメリカ | ||
8 | イェール大学(Yale University) | アメリカ | ||
9 | シカゴ大学(University of Chicago) | アメリカ | ||
10 | インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London) | イギリス |
順位 | 企業名 | 国名 |
---|---|---|
1 | アップル(Apple) | アメリカ |
2 | アマゾン・ドット・コム(Amazon.com) | アメリカ |
3 | アルファベット(Alphabet) | アメリカ |
4 | マイクロソフト(Microsoft) | アメリカ |
5 | フェイスブック(Facebook) | アメリカ |
6 | バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway) | アメリカ |
7 | アリババ・グループ・ホールディング(Alibaba Group Holding) | 中国 |
8 | テンセント・ホールディングス(Tencent Holdings) | 中国 |
9 | JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase) | アメリカ |
10 | エクソン・モービル(Exxon Mobil) | アメリカ |
このように学力の面でもビジネスの面でも世界的に進んでいるアメリカに留学して、本場の空気を感じながら、アメリカで使われている世界基準の英語を学ぶことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
アメリカ留学の注意点
アメリカ留学のメリットをお伝えしてきましたが、注意点もあります。その中から特に注意すべき点を2つお伝えします。
注意点1:日本と比較して治安があまり良くない
アメリカは日本と比較してあまり治安が良くありません。そのため、どこに留学をするにしても犯罪に巻き込まれないように注意すべきです。とはいえ、実感が湧かないと思いますので、日本とアメリカでの犯罪の起こりやすさをお伝えします。アメリカのFBI、日本の警察庁の2017年のデータを参考にし、認知犯罪件数を比べました。
国名 | 総人口 | 総人口の比率 | 認知犯罪件数 | 認知犯罪件数の比率 |
---|---|---|---|---|
日本 | 約1億2,679万人 | 1 | 91万5,042件 | 1 |
アメリカ | 約3億2,515万人 | 2.56 | 893万905件 | 9.76 |
アメリカの認知犯罪件数は893万件となっており、日本の約91.5万件に比べると約10倍となっています。人口が約2.5倍なのに対して認知犯罪件数は約10倍ですから、単純計算で日本よりも約4倍犯罪が起こっていると考えることができるでしょう。そのため、防犯に巻き込まれないための予防策に関しては徹底すべきです。例えば、留学費用を抑えるために家賃の安い物件を選びたくなるかもしれませんが、家賃が安いからといって治安の良くないエリアを選ぶのは控えましょう。
注意点2:留学費用が高い傾向がある
もう1つの注意点としては留学費用が挙げられます。アメリカ留学の場合には費用が高くなってしまう傾向があります。例えばフィリピン留学と比べると、期間にもよりますが約3~4倍の費用がかかってしまいます。そもそもフィリピンとアメリカでは物価が大きく異なり、フィリピンと比較してアメリカの物価は高いです。例えばミネラルウォーター(500ml)1つ買うのにでも、フィリピンでは日本円にして約30円で買えるのに対し、アメリカでは約1~1.5ドル(1ドル110円として考えると日本円で約110~165円)です。たった100円と感じるかもしれませんが、家賃や食費、交通費、交際費などの支出があり、少しの差が積み重なっていくと金額の違いはかなり大きく影響します。特に留学期間が長くなるほど、その差は大きくなっていくでしょう。
アメリカに留学するための方法
アメリカに留学したいと考えたときには以下の手順で進めます。
- アメリカ留学のエージェントを決める
- 行きたい地域や学校を決める
- 学校に申込みをして入学許可書を得る
- 必要書類(入学願書、健康診断書、成績証明書など)を準備する
- パスポートやビザの申請・取得を済ませる
- アメリカ行きの航空券を購入する
- 持ち物の準備や英語の学習を進めておく
産経オンライン英会話Plusからのワンポイントアドバイス!
留学で良くある失敗は、留学先に日本人がいて日本語で会話する機会が多くなってしまうこと。何か分からないことや不安なことがあれば日本人に日本語で聞けてしまう環境となってしまいます。それによって英語の学習効果が下がってしまうこともあります。そうならないためにも、留学先の学校や寮に日本人のいない・少ないところを選ぶのがポイントとなります。留学をサポートしてくれる機関に相談して 、アメリカ留学を成功させていきましょう。
留学の前には英語の勉強をして準備をしておこう
留学ではアメリカで暮らす方と接する機会を増やすことができます。本場の英語を使っている方と話す機会を増やせることで、リスニング力やスピーキング力を高めていくことができるでしょう。しかし、ある程度の英語力がなければ、他の方が何を言っているか理解できないことにもなりかねません。また、自分が伝えたいことがあっても、どう表現して良いか全く分からないという状況になってしまいます。あらかじめ英語を勉強しておき、相手の言いたいことが理解できる、カタコトでも言いたいことを伝えられる状態にしておくことで留学後のコミュニケーションを円滑に進めることができるでしょう。英語が何も分からない状態でも留学の期間によっては話していることが理解できたり、思ったことを伝えられるようになったりするかもしれません。しかし、最初の頃は誰とも話が通じず、勉強の内容も理解できず、挫折してしまう可能性があります。繰り返しになりますが、ある程度は英語力を鍛えてから留学すれば挫折する心配もないですし、より効率的に英語力を鍛えることにもつながるでしょう。
産経オンライン英会話Plusからのワンポイントアドバイス!
留学前の準備として、オンライン英会話を活用してみてはいかがでしょうか。留学すれば英語を話す方と対面して話すことになります。リスニングテストの内容を聞き取るのと、目の前で話している英語を聞くのとでは異なります。そのため、対面して英語を話す練習をしておくことをおすすめします。ただ、周りに英語を話せる方がいて、練習してくれるという状況下にいる人はそう多くはないでしょう。ほとんどが英会話スクールかオンライン英会話を利用することになるでしょう。英会話スクールでもオンライン英会話でも外国人の講師と会話の練習をするという点では変わりませんが、英会話スクールは物理的な教室を持つため、その分だけ費用が高くなります。留学前でなるべく節約したい時期だと思いますので、比較的安いオンライン英会話がおすすめということです。産経オンライン英会話Plusでは毎日25分フィリピン人講師とマンツーマンでレッスンできるプランを月6,380円(10%税込)で受講できます。今なら2回分のレッスンを無料で体験できますので、これを機にぜひ試してみてください。
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